本当は怖い歯周病!まずは歯周病セルフチェックから始めよう
歯周病は細菌の感染によって起こる炎症性疾患です。歯周病は、初期段階だと自分で症状に気付きにくいので、気付いた時には進行が進んでいるという場合があります。
このように、本当は怖い歯周病を防ぐためには、歯周病について詳しく知る必要があります。ここでは、歯周病の症状や自分で出来るセルフチェック法についてご紹介します。
いつまでも健康的な歯茎や歯を保ちたい方はぜひ参考にして下さいね。
歯周病セルフチェック
まずは、歯周病のセルフチェックを行いましょう。思い当たる症状をチェックしてください。
- 朝起きた時、口の中がネバネバしている。
- 口臭が気になる。
- ブラッシングをするときに出血する。
- 歯肉がむずがゆく、痛い。
- 歯肉が赤くはれている。
- 歯が長くなったように感じる。
- 食べ物がよく挟まる。
- 前歯が出てきた、歯と歯の間に隙間が出てきたように感じる。
- 固いものが噛みにくい。
上記の項目が3つ当てはまる方は、油断禁物です。毎日のケアはもちろん、歯科医院での予防も大切です。
上記の項目が6つ当てはまる方は、歯周病が進行している可能性があるので注意が必要です。
上記の項目すべてが当てはまる方は、歯周病の症状がかなり進んでいる状態ですので、放置せずすぐに歯科医院に相談しましょう。
歯周病とは?
歯周病は細菌の感染により引き起こされる炎症性の疾患です。歯と歯茎の境目を清潔にしていないと、たくさんの細菌が滞り、歯肉の縁が炎症して赤くなったり腫れたりしてしまいます。このとき、痛みはほとんどないので気付きにくいです。
歯周病が進行すると、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の境目が深くなり、歯を支えている歯槽骨という土台部分が溶け、歯が動くようになり、最終的には抜歯しなくてはならないのです。
歯周病の原因
口の中には、約300~500種類もの細菌が存在します。これらは普段ほとんど影響を与えませんが、ブラッシングが不十分であることや、砂糖を過剰摂取することによって細菌がねばねばした物質を作り出して歯の表面にくっついてしまいます。
これは、歯垢(プラーク)と呼ばれていて、粘着性が強いのでうがいをした程度では落ちません。歯垢は1mgの中に10億個の細菌が住み着いていると言われています。そして、虫歯や歯周菌を引き起こしてしまうのです。
また、歯周病を進行させる要因には次のようなものがあります。
- 歯ぎしりや食いしばり、噛みしめ
- 栄養バランスの乱れた食生活
- 喫煙
- ストレス
- 不適合な義歯や冠
- 薬の長期服用
- 糖尿病や骨粗しょう症、ホルモン異常などの全身疾患
歯周病の進行過程
それでは、歯周病が進行すると歯肉の状態はどのように変化していくのでしょうか。健康的な歯肉がどう変化するのか見ていきましょう。
【健康的な歯肉】
歯肉は薄いピンク色である
歯肉が引き締まっている
歯と歯の間に歯肉が入り込んで弾力がある
ブラッシングでは出血しない
【歯肉炎】
歯肉が赤くなっている
ブラッシングで出血してしまう
歯と歯の間の歯肉が丸みをおびて膨らんでいる
腫れた歯と歯肉の間に歯垢が溜まって悪化する
【歯周炎】
歯肉が赤紫色になっている
ブラッシングで出血したり膿が出たりする
歯と接している歯肉がさらに腫れている
歯と歯の間が広がって食べ物がよく詰まる
歯肉が退縮して歯が長く見えている
歯周ポケットが深くなって骨が溶ける
歯周病を防ぐには?
歯周病を防ぐには、歯科医院で歯のクリーニングをすることがオススメです。歯科医院行っている歯のクリーニングは、歯科衛生士が患者様の歯を1本1本隅々までクリーニングします。
歯のクリーニングは痛みも少なく、適度な刺激で気持ちいいと感じることがあるでしょう。
歯科医院での歯周病予防が大事!
どんなに自宅で丁寧に歯磨きをしている方でも、残念ながら自分ではどうしても磨けない部分が出てきてしまいます。前歯の裏側や歯が重なっている部分は磨き残しが多いです。
磨き残しが多い部分は、歯垢や歯石が溜まりやすくなります。歯周病の細菌は、歯垢や歯石が繁殖するのに最適な居心地の良い場所となってしまうのです。
そのまま放置してしまうと、将来的に歯周病のリスクが高くなってしまいます。そのため、歯科医院で歯周病予防のためにご自身では磨ききれない歯垢や歯石を定期的に取り除くことがとても大切なのです。
歯科医院で歯のクリーニングをするメリット
歯科医院で歯のクリーニングをするとたくさんのメリットがあります。
【口内の健康が保たれる】
歯のクリーニングをすると、口内を清潔に保つことでき、健康的です。歯のクリーニングによって最近の温床である歯石や歯垢がしっかり取り除かれ、歯周病だけでなく虫歯予防や早期のトラブル発見につながります。
そして、加齢とともに体の抵抗力が弱くなると、歯周病菌が活発になり、歯周病を発生します。口内の健康を保つためには、歯科医院での歯周病予防が大切なのです。
【歯がキレイになる】
歯のクリーニングをすると、歯がキレイになります。歯のクリーニングは、歯周病予防に加えて歯の表面をピカピカにすることができます。歯をキレイにしたいけれどホワイトニングは抵抗がある…という方は、歯のクリーニングから初めましょう。
【口臭を抑えることができる】
歯科医院で歯のクリーニングをすると、口臭を抑えることができます。口臭の原因の中に、歯周ポットの汚れがあります。歯周ポケットは歯と歯茎の間にある溝のことで、ご自宅での歯磨きだけでは中の汚れをしっかり取り除くことができません。
しかし、歯のクリーニングでは、歯周ポケット内の汚れもキレイに除去することができます。そのため、歯周病や歯垢が原因で引き起こされる口臭予防も期待できます。
まとめ
いかがでしたか?
歯周病の原因や歯科医院で出来る歯周病予防法はしっかり理解できましたか?歯周病は自覚症状が出にくいため、早期に気が付かないケースも多いので、気になる症状がある場合は、自己判断せずに歯科医院で診てもらいましょう。
また、毎日ブラッシングしていても、自分では磨き残しが出てしまう可能性があります。歯周病を防ぐには、ブラッシングに加えて歯科医院で歯のクリーニングをしてもらうことがおすすめです。
これから長い時間、健康な歯と歯肉を保ちたい方は、定期的に歯科医院で歯のクリーニングを行いましょう。